感覚過敏(触覚過敏)は治る?6歳娘(子供)症状が薬と対応で軽減!

触覚過敏(感覚過敏)

「服を着るのがつらい」「毎朝の支度が苦痛」
感覚過敏(触覚過敏)をもつお子さんの子育てでは、そんな日常に悩む方も多いのではないでしょうか。

また、感覚過敏は周りに理解されないことも多く、「感覚過敏は治るの?」と、不安を感じることは少なくありません。


私の娘もその一人で、保育園時代から感覚過敏(触覚過敏)の特性がありました。

時には、大泣きして絶望の日々を送りながらも、感覚過敏(触覚過敏)への対応や周りの方に相談しながらなんとか乗り越えて来ました。

しかし、6歳の小学校入学という大きな環境の変化で症状が悪化してしまったのです。

今回の記事では、『感覚過敏(触覚過敏)は治る?6歳娘(子ども)症状が薬と対応で軽減!』と題しまして、小学校入学時~の経験をまとめていきます。

悩みや症状は人それぞれですが、参考にしていただければ幸いです。

※前回の記事では、保育園時代を中心にまとめています。

感覚過敏(触覚過敏)は治る?

感覚過敏(触覚過敏)は治るのか?

家族やご自身が感覚過敏(触覚過敏)で悩まれている方にとっては、本当に先が見えず不安でしかありませんよね。

感覚過敏(特に触覚過敏)は、現時点では医学的に「完全に治る」とは言えない

症状が軽くなり生活が楽になることは十分に可能
(成長や環境の工夫や周囲の理解が必要)

以降に触れていきますが、私の娘も当時、発達障害で有名な病院でさえお手上げ状態。

『ここまでの子供は初めて・・』と言われ絶望を味わうことになった経験もありますが、少しづつ軽減され現在は楽しく過ごせいています。

でも、その経験があったからこそ言えることは・・・

ずっとひどい状況が続くわけではない!

症状が一時的に悪くなったりもするが、過敏さが落ち着くことも必ずある!

ということです。

感覚過敏(触覚過敏)とは

感覚過敏と触覚過敏って意味がちがうの?と思う方もいらっしゃるかと思いますので簡単にまとめてみました。

「感覚過敏」とは、音・光・匂い・肌ざわりなど、日常の刺激を他の人より強く感じてしまう特性のことです。

触覚過敏とは、感覚過敏の中でも『肌さわり』などの感覚が敏感な特性のこと

下着や靴下が気持ち悪い、のタグやゴムがチクチクして着られない・・・など。

詳しい内容は、専門のサイトをご覧くださいね。

6歳娘(子供)症状が悪化したエピソード

もともと娘は保育園の頃から触覚過敏がありました。


服の素材や靴下の感触が苦手で、毎朝の支度にも時間がかかることが多かったです。

一番過敏さを感じるのは、下着のパンツ。


「なんで自分だけ我慢できないんだろう…」
「みんな気持ち悪いのに我慢できててすごいな」


と、自分を責めるようなことを口にしていたのを覚えています。


そんな小さな胸の中で、いつも劣等感と戦っていたのだと思います。

6歳娘(子供):入学式

6歳娘(子供)が、小学校入学を心待ちにしていて、何度も試着して「これなら着れる!」と選んだお気に入りのワンピース。


ところが、当日の朝になって突然「気持ち悪い…」と泣き出し、なかなか着ることができませんでした。

靴下も靴もはけず、結局スリッパで学校へ。


顔は青ざめ、痩せこけたように見えるほどで、それでもなんとか入学式を乗り切りました。


入学後も朝から衣服の感触に強い不快感を覚えることが多く、精神的にも不安定な日が続きました。
登校班で行くのは難しく、しばらくは車で送り届ける日々が続きました。


それでも学校やお友達が大好きな娘は、どうにか学校へ行くことができていました。

6歳娘(子供):夏休みに症状が悪化!

ところが、夏休みに入った頃から一気に感覚過敏(触覚過敏)がさらに悪化してしまいました。

服も下着も一切身につけられず、外出もできない状態に



それからが本当に地獄のような毎日でした。

どこに相談しても「そんな症状の子は聞いたことがない」と言われ、福祉や療育機関、病院に電話をかけ続ける日々。


それでも解決の糸口は見つかりませんでした。

娘は以前から、体調にもとても敏感でしたが、体調不良がその時期に続いてしまったことも原因の1つかもしれません。

  • 少しの口内炎や鼻づまりでもイライラが止まらない
  • 小さな怪我でもお風呂でパニック
  • 血を見ると取り乱す

旅行の予約もキャンセル、家で暗い表情しかみせない裸の娘を見るたびに、家族も心身ともに限界でした。

それでも、娘の前では不安な顔を見せないようにしました。

『絶対大丈夫だから!!』

そんな言葉で誤魔化しながら、おままごとをしたり、一緒にYouTubeのダンスを踊ったり、料理を作ったり…。


“できること”を見つけて、毎日をなんとか乗り越えるようにしていました。

6歳娘:病院の対応は?

そんな娘の状態が一向によくならず、発達障害専門の病院でも「ここまでの過敏は初めて」と言われ眼の前が真っ暗になりました。


「感覚過敏を治す薬はないけれど、気持ちを安定させる薬を試してみませんか?」
という医師の言葉。

・学校では何でもこなす優等生タイプで協調性もある娘に薬(安定剤)?


・薬は依存性があるのでは?


・効果があるか分からないと言われているのに薬(安定剤)で過敏さが減るの?


など、正直薬を飲ませることには強い抵抗がありました。


それでも、もう他に方法がなく、藁にもすがる思いでお願いしたんです。

すると4~5日後くらいから、少しずつ下着を短時間つけられるようになり、娘もびっくり。

そして、少しづつ娘の自信へとつながっていきました。


そんな娘の久しぶりの笑顔、今でも忘れられません!

出会い

感覚過敏がピークだった頃、何を試しても「気持ち悪い」と感じてしまい、娘に合う服がなかなか見つかりませんでした。

そんな時に、娘や私の前進につながった『出会い』についてご紹介します。

悩んでいた時に出会った“fukufuku312”


1つは、「fukufuku312」 さんのサイト。

運営者の方に問い合わせをしてみると、感覚過敏に限らず、さまざまな特性をもつ方のために考え抜かれた商品づくりをされていることを知りました

感覚過敏(触覚過敏)は、まだ認知度が低いのが現状ですが、全国には同じような悩みを抱える方がたくさんいることを知り、随分心が軽くなりました。


感覚過敏(触覚過敏)で、既にいろいろな服を試している方も多いと思います。

残念ながら当時の娘は着られませんでしたが、人によって感じ方は本当にさまざまなので、「fukufuku312」さんの服を 一度試してみる価値はあると思います!


同じような悩みを持つ親御さんが交流できる場も運営されていたり、情報も発信されていますので、気になる方はぜひ覗いてみてくださいね。

感覚統合療法を取り入れている療育先との出会い!

もう1つが、「感覚統合療法を取り入れた療育先」との出会いです。

当時、待機している子どもも多い状況の中で、娘の話を聞いてくださった先生が、
『どうにかしてあげたい!ぜひ、うちに来てください!』
と声をかけてくださったのです。

過敏さが重い子どもに出会ったことがない中でも、先生方は熱心に勉強を重ね、「家でできること」を一生懸命教えてくださいました。


思い出すだけで、今でも涙がこみ上げてくるくらい有り難い心優しい熱心な先生方の出会いでした。

感覚統合療法とは?

そもそも​感覚統合療法とは何か?

初めて聞かれる方も多いかと思いますので、分かりやすく説明していきますね。

​◉感覚統合療法とは?

音・光・触れた感覚・体の動きなどを、脳でうまく整理できるようにするためのトレーニングのこと!

たとえば・・・

動きがぎこちない
体のバランスをとるのが苦手
服のタグや靴下などの感触が気になる
音や光に強く反応する

そんな子どもたちに取り入れる療育方法で、下記の内容を通して、苦手な感覚を刺激し、体のバランスや受け取り方を整えていくようです。

  • トランポリン
  • ブランコやハンモック
  • リズム遊び
  • 登ったり転がったりするマット運動

感覚統合療法を分かりやすくまとめると・・・
「感覚に敏感すぎる」「動きがぎこちない」などの困りごとを、遊びを通して少しずつ改善していく専門的な療法です。

トランポリンなど体を動かすことは小さい時からやってるよ・・・と当時は思っていましたが、少しづつ改善していく療法だったんだな~と振り返ると納得できます!

家で感覚アプローチを実践!

先生方から教わった通り、家で感覚アプローチを実践するようになりました。

背中や腰、足など優しくタッチする感じでアプローチをするんですが、感覚過敏がある子供さんは未発達なことも多く成長を促す役割があるそうです。

ADHDや自閉症スペクトラムをもつお兄ちゃんにも大事なアプローチのようで、できる限り2人に実践しました。

この感覚アプローチは、子供達もリラックス出来るようで、毎回せがまれていたくらいです

また、親子のコミュニケーションや触れ合いの時間にもなるというメリットも

◉背中をさする
◉腰やふくらはぎを両手で温める
◉足裏を刺激する

これだけでもOK!!

気になった方は、お住いの地域で、『感覚統合療法』を取り入れられている療育先を探してみられてくださいね!

この療育の先生方の出会いで、本当に明るい光が差し込んできたと実感しています。

6歳娘(子供)の感覚過敏が薬とさまざまな対応で軽減!

感覚過敏がピークで裸で過ごす毎日だった6歳娘が、少しづつ改善していき大好きな運動会をきっかけに学校へ行けるようになった!

1年生の運動会、それは、温かく迎えてくれたお友達や先生方のおかげで娘の笑顔を久しぶりにみた瞬間でした。

外出が全くできなかったのは、約4ヶ月ほどの期間ではありますが、何年間も地獄の日々を過ごしていたようなそんな苦しい苦しい毎日でした。

薬を試してみたこと

感覚過敏について発信しているfukufkuサイトの運営者さん

感覚アプローチを重視する療育先の先生方

そして周りで励ましてくれる友達

そんな沢山の支えがあってこそ、前進した気がします。

6歳娘(子供):実際に着れるようになった服

それからは、苦労はあったものの、着れる服が増えていきました。

◉ズボン
保育園時代から、ずっとスカート登園でしたが、ズボンが履けるように!

抵抗なく履けるようになったものはこちらです。

※リブタイプでサラッと履けるズボンでゆったりして肌に触れないのがいいようです。

※冬用の裏起毛やあったか素材で分厚くなってくると履けないようです。

◉羽織(ジャンバー・上着)
調子がいいときは、ポンチョ(長袖のジャンバーはかさばるのがNG )

羽織が全く着れなかったときは、『薄手の長T』に”ほんのり暖まる小さめのカイロ”をお腹あたりと背中につけて乗り越えています。

・腕周りがゆっくりのもの

・裏地はさらっとしてるもの

冬は特にかさばるので、ランドセルはからえず車登校でした。

◉靴下

はじめは、裸足に上靴(シームレスもNG)

◉靴下屋さんのリブ部分が太めでずり落ちないピタッとした靴下

    ↓

◉ロング靴下(膝くらい)でピタッと引き締まりがある靴下

このように気持ちいいと感じるものがかわり、今では靴下がないと靴が履けない娘になっています。

(ピーク時には、ご紹介した靴下もNGだったので気持ちの安定もかなり関わっていますね。)

靴下屋の靴下

リブ部分が10cmとしっかりフィットするため気持ち悪さが軽減されたみたい。
ただ、つま先が少しごわつく感じはあり、以前は履けませんでした。

◉下着のパンツ

パンツは相変わらず、保育園のときから使っているクタクタパンツ(綿素材の柔らかな生地)を愛用中。

・締め付けがなくてもあってもだめ

・股がひっつくのが一番だめ

シームレス、感覚過敏用のパンツ、ふんどしタイプ・・どれも試しましたが、NGでした。

太もも部分の締め付けは、楽しく『おりゃー!』と娘と引張りあっこ。

ブチブチっと糸が切れる音を何度も聞きながら微調整(笑)

娘本人にしかこの絶妙なさじ加減はわからないですよね!

精神的にイライラすると、一番に股が気持ち悪くなる娘なので、パンツが気持ち悪く、学校へ行けないことは時々今でもあります。

そんな日は、無理させず、『リラックスする日!』と伝え、罪悪感を与えないようにしています。

6歳娘(子供):好きなことが見つかる!

感覚過敏(触覚過敏)が軽減してきたことで、習い事をしてみたい!と更に行動範囲が広がってきた娘。

体を動かすことが好き、体が柔らかい娘だったので、体操を勧めてみました。

大好きな体操を始めて、さらに自信がもてた!

過敏さがさらに軽減した!

短いズボンは履けなかったものの、体を動かすことが大好きな娘は、体育の時間は体操ズボンが履けていました。(調子悪いときはもちろんあります)

体操を習うことで更に自身が持て、『体育の時間はみんなの前でお手本をする』という機会がふえました。

現在は、学校や体操が好きでたまらない、イキイキした毎日を送っています。

まとめ

感覚過敏(触覚過敏)は、残念ながら「完全に治る」とは言えません。

しかし、娘のように、過敏さが軽減することも必ずあります。

どんなに出口が見えない時期でも、少しずつ前へ進めば、必ず光が差し込みます。


あの頃の娘を思い出すたび、「あきらめなくてよかった」と心から感じています。

現在は、毎日服用していた薬を1~2日おきに調整、少しづつ薬を辞める方向で進めています!

薬に関しては、個人の考えがあるので、絶対改善するとは言い切れないですが、娘の場合はまず『気持ち悪くない!』と自信を持てたことが大きな前進だったと思います。

現在娘は、小学3年生です。

生理問題が数年後壁になるかとは思いますが、どうにか乗り越えられますように・・・

感覚過敏に悩まれている方へ

一人で抱え込まず、福祉機関・療育先・支援サイトなどへ相談してみてください。

同じような悩みをもつ親御さんとつながることで、気持ちがぐっと楽になることもあります!

最後まで読んでいただきありがとうございます。

保育園時代の記事はこちら

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